MAR. 21 2026
多動症について
「うちの子は落ち着きがない」「授業中にじっとしていられない」など、子どもの行動に不安を感じる保護者の方も少なくありません。こうした行動の背景には、**多動症(ADHD:注意欠如・多動症)**という発達特性が関係している場合があります。
ADHDは発達障害の一つで、主に「不注意」「多動性」「衝動性」といった特徴が見られることがあります。不注意とは、集中が続きにくく忘れ物が多い、話を聞いていても別のことに気を取られてしまうといった状態です。多動性は、座っている場面でも体を動かしてしまう、必要以上に動き回るといった行動として現れることがあります。また衝動性は、順番を待つことが苦手だったり、思いついたことをすぐ行動に移してしまうといった特徴です。
ただし、これらの行動は決して本人の努力不足や性格の問題ではありません。ADHDは脳の働き方の特性によるものであり、環境や周囲の関わり方によって子どもの行動は大きく変わることがあります。
例えば、活動の前に体を動かす時間を作ることでエネルギーを発散し、その後の活動に集中しやすくなることがあります。また、一度に多くの指示を出すのではなく、「ノートを出す」「名前を書く」といったように、やることを順番に伝えると理解しやすくなります。さらに、できたことを具体的に褒めることも大切です。小さな成功体験を積み重ねることで、子どもは自信を持ちやすくなります。
一方で、ADHDの子どもたちは行動力や発想力が豊かで、興味のあることには強い集中力を発揮することもあります。そのため、大切なのは「できないこと」に目を向けるだけでなく、子どもが持っている強みを見つけ、伸ばしていくことです。
放課後等デイサービスでは、子ども一人ひとりの特性を理解し、それぞれに合った支援を行うことを大切にしています。安心できる環境の中でさまざまな経験を重ねることで、子どもたちは少しずつ自信を育み、自分らしく成長していきます。保護者の方と連携しながら、子どもたちの成長を一緒に見守っていくことが、支援の大切な役割の一つです。
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参考文献
・厚生労働省「発達障害の理解のために」
・文部科学省「発達障害のある児童生徒への支援について」
・国立精神・神経医療研究センター 発達障害情報・支援センター資料